【ニューヨーク=共同】国連は28日、衛生的なトイレのない発展途上国で行われている川や野原での「野外排せつ」が疾病をまん延させ、多くの病死者を出しているとして、その危険性を啓発し、根絶を呼び掛けるキャンペーンを始めた。
ウェブサイトやツイッターなどのソーシャルメディアを通じ、トイレの重要性についての国際的な意識向上を目指す。
国連本部で開かれた記念イベントで、エリアソン副事務総長は「世界の10億人の男女や子供が、健康に悪影響を及ぼす(野外排せつの)選択を強いられている」と指摘。
トイレの問題をタブー視せずに「話し合うことが解決への第一歩だ」と呼び掛けた。
国連は毎年11月19日を「世界トイレの日」に定めるなど、トイレの普及を「世界の開発の優先事項」(潘基文事務総長)として取り組んでいる。
国連が「野外排せつ」根絶キャンペーン 疾病リスク啓発