世界の軍事費1.9%減少 中ロは大幅増
NHK 2014/04/14

去年の世界の軍事費の合計は、前の年より1.9%減少する一方、軍の近代化などを進める中国やロシアが軍事費を大幅に増大させていることが明らかになりました。

世界の軍事情勢を分析するスウェーデンのストックホルム国際平和研究所が14日、発表した報告書によりますと、去年の世界各国の軍事費の合計は1兆7470億ドル(日本円でおよそ176兆円)と前の年より1.9%減り、2年連続の減少となりました。
これは、最も軍事費の多いアメリカが、財政赤字の解消のため国防予算の削減を行っていて、6400億ドルと前の年に比べて7.8%と大幅に減少させているほか、ヨーロッパ各国も軍事費を削減したことが影響しています。
その一方で、アメリカに次いで軍事費の多い中国は急速に軍備を増強していて、1880億ドルと7.4%の増加、また、第3位のロシアも、軍備の近代化を進めているため878億ドルと4.8%の増加となっています。
また、南シナ海の領有権を巡って中国と対立するフィリピンやベトナムなど東南アジア各国も軍事費を増大させていて、地域全体で5%の増加になっています。
報告書では「欧米諸国が軍事費を減らす一方で、それ以外の国が軍事費を増やす傾向がより強まっている」と分析しています。

イランと関係悪化背景か

一方、サウジアラビアの軍事費は、アメリカ、中国、ロシアに次いで世界第4位になりました。
軍事費が前の年に比べて14%増え、670億ドル(日本円で6兆7000億円余り)となったためで、順位も前の年の7位から、日本、フランス、イギリスを抜いて初めて第4位になりました。
この報告書では、日本の軍事費は486億ドルで、サウジアラビアの軍事費は、日本の1.3倍の規模になっています。
サウジアラビアは、アメリカとの間でF15戦闘機を大量に購入する契約を結ぶなど軍備の増強を続けていて、報告書は、シリアの内戦などを巡って対立するイランとの関係悪化が背景にあるのではないかと指摘しています。

世界の軍事費一覧

ストックホルム国際平和研究所が発表した去年の世界の軍事費は以下のとおりです。
▽1位 アメリカ(6400億ドル)
▽2位 中国(1880億ドル)
▽3位 ロシア(878億ドル)
▽4位 サウジアラビア(670億ドル)
▽5位 フランス(612億ドル)
▽6位 イギリス(579億ドル)
▽7位 ドイツ(488億ドル)
▽8位 日本(486億ドル)
▽9位 インド(474億ドル)
▽10位 韓国(339億ドル)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140414/k10013729061000.html

アメリカが相変わらずダントツだけど、中国の上昇量が恐ろしいことになってますね。
軍事費と同じくらい治安維持費がかかっているという話と、帳簿以外での隠れ軍事費もあると言われてるので、実態がわからないのが現状らしいです。
2008年版はこちら