2014.2.15 03:03 [産経抄]

 東京はまたも雪である。雪国の読者に笑われそうだが、天から白いモノがちらちら舞ってくると、家でも会社でも窓際をついウロウロしてしまう。

 ▼残念ながら仕事となるとまた別で、印刷工場からトラックと人力でお届けしている新聞にとって雪は天敵である。ふだん温暖な地域ほど配達が遅れやすく、本日(正確には昨日)は大幅に締め切り時間を繰り上げた。少しでも早く着くよう小欄も大急ぎで書く。

 ▼東京とは逆に暖冬で、海水浴を楽しむ人さえいるというロシア・ソチでは連日、熱戦が繰り広げられている。こちらの雪をお裾分けしたいほどだが、開会式の演出をめぐってもロシアと国際オリンピック委員会(IOC)との間で熱戦が繰り広げられていた。

 ▼開会式では、帝政ロシアからソ連、現代に至るまでの自国史すべてを肯定的に力強く描いていたが、なぜか第二次大戦の場面がなかった(むろん日露戦争も)。当時、敵として戦ったドイツと中立条約を破って侵攻した日本に気を使うとは、ロシアも大人になったなぁと感心していたら、なんのことはない。

 ▼IOCから「政治的な視点は排除しなければならない」と勧告され、泣く泣くカットしたのだという。五輪精神を守ったIOCの良識に拍手を送りたい。もし、式典で一方的な史観によるプロパガンダ(宣伝)を許せば、4年後に韓国で開かれる冬季五輪の開会式がとんでもないものになるのは、想像に難くない。

 ▼誇るべき歴史に乏しいかの国は、文禄・慶長の役で日本と戦った李舜臣はもちろん、テロリストの安重根、はては元慰安婦まで動員して晴れの日を彩ろうとしただろう。妄想では、と思われた方は朝日新聞も薦めてくれている「呆韓論」をぜひお読みください。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140215/plc14021503040002-n1.htm
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