新手法でウナギ大量育成に成功
NHK 2月12日 13時36分

 稚魚の減少などにより、卵からの養殖技術の開発が進められているウナギについて、一度に大量に育てることができる新たな手法が見つかり、将来、ウナギの安定供給につながるのではないかと期待が寄せられています。


 日本食に欠かせないウナギは、稚魚であるシラスウナギを捕獲し、それを育てることで生産されていますが、近年は乱獲などから漁獲量が大幅に減少し、日本では去年、絶滅危惧種に指定されています。

 このため、国内ではウナギを卵から養殖する技術の開発が進められていますが、これまでは水をきれいに保たないと死んでしまうため、20リットルほどの小さな水槽でないと育てることができませんでした。

 こうしたなか、独立行政法人の水産総合研究センターのグループは、水の入れ替え方法を工夫することにより、これまでの50倍の1000リットルの水槽で、卵からふ化したものをシラスウナギにまで育てることに成功したということです。

 水産総合研究センターの和田時夫理事は、「今回の成果は、近年、減少が著しいシラスウナギを人工的に大量生産するための1つの壁を越えたと考えています。安心してウナギを食べていただけるよう今後も研究を続けたい」と話していました。

 水産総合研究センターは、今後、シラスウナギの生存率を上げながら生産コストを下げる研究を進め、実用化につなげたいとしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140212/k10015187431000.html


大型水槽によるニホンウナギ仔魚の飼育が可能になりました!
独立行政法人水産総合研究センター 平成26年 2月12日
 


 新たに開発した大型水槽で、人工的に生産したニホンウナギふ化仔魚から200日齢の仔魚(レプトセファルス幼生、約900尾)を育て、さらにシラスウナギに変態するまで育てることに成功しました。これにより、ウナギ人工種苗の大量生産、完全養殖ウナギの安定生産への道が見えてきました。

 水産総合研究センター(FRA)では、ニホンウナギ仔魚を個別に視認しながら手作業で飼育管理を行う必要をなくした、1000Lの大型水槽を用いる新たな飼育方法を開発しました。

 平成25年6月に当センター増養殖研究所志布志庁舎で得た約2万8千尾のウナギふ化仔魚を同所南伊豆庁舎に搬入して飼育を開始し、同年12月25日時点で200日齢となる約900尾のウナギ仔魚(レプトセファルス幼生)を飼育し、さらにシラスウナギまで育てることに成功しました。

 この方式の開発により、さらなる飼育水槽の大型化と作業の省力化に展望が開け、シラスウナギの大量生産に向けて大きく前進することが期待されます。また、今回開発された手法により水槽の材質の選択の幅が広がることなどから種苗生産の効率化が図れるものと期待されます。

 本成果は、農林水産技術会議委託プロジェクト研究「水産業再生プロジェクト」のうち「天然資源に依存しない持続的な養殖生産技術の開発―シラスウナギの安定生産技術の開発」により得られたものです。なお、本成果は「ウナギ仔魚飼育方法及び装置」として特許出願しました(特願2013-263898)。

https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr25/260212/
別紙参考資料
https://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr25/260212/20140212.pdf
いつの間にか絶滅危惧種にまでなっていたうなぎですが、完全養殖までもう少しのところまできているみたいです。
 


お手ごろな価格でおいしいうなぎを食べれることを期待しておきましょう。