2014.1.18 03:25 [産経抄]

 朝寝坊が得意の抄子ではあるが、きのうは午前5時半きっかりに目が覚めた。阪神大震災が起きた5時46分、西方に向かって黙祷(もくとう)し、再びふとんにもぐりこむのが、1月17日の日課になって久しい。

 ▼死者六千数百人を数えた阪神大震災は、何を差し置いても国民の命を守るという政治の基本が、ないがしろにされていた事実をあらわにした「人災」でもあった。ただちに自衛隊派遣を要請すべきだった県知事は即座に対応できず、本格的に自衛隊が出動したのは4時間以上も後だった。

 ▼首相官邸の主は、社会党出身の村山富市首相だった。非常災害対策本部が設置されたのは、これまた発生から4時間以上たってから。国会で追及され、「なにぶん初めての経験で…」と答弁したときには、怒るよりも腰が抜けた。

 ▼村山元首相は、軍隊嫌いで戦後民主主義を心から信じる「善意」の人である。その独りよがりな「善意」が、国民生活(国益といってもいい)に甚大な害を与えてしまったのだが。

 ▼村山さんは、元慰安婦に心から同情し、「アジア女性基金」をつくって償った。村山さんは、先の大戦を心から反省し、戦後50年の節目に「村山談話」を発表、過去の「植民地支配と侵略」を認めて謝罪した。残念ながら基金も談話もいまなお、日本の国益を大いに損なっている。

 ▼韓国は基金に感謝するどころか、元慰安婦をダシにした反日運動は、いまや米国に慰安婦像をつくるほど増長した。村山談話も中韓が、日本攻撃の材料に使っているのはご存じの通り。そんな村山さんが来月、韓国に出かけるという。最近、元気な元首相が多いが、そろって過去への反省がまるでみられない。間近で見てきた抄子は執念深く覚えていますよ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140118/plc14011803260002-n1.htm
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