アメリカのバイクメーカーが、驚異的なバイクを開発し話題を呼んでいる。そのバイクとは、変形するバイクなのだ。しかも後方2輪で走行中に、前方にもう一輪が出るというトンでもない代物なのである。

開発を進めているのは、マサチューセッツに拠点を置く「BPG Motors」だ。同社の創設者ベンジャミン・P・ギャラック氏は、大学在学中から、電気バイクの開発を進めていた。最初に完成させたバイク「The Evolution of UNO」は、2つのタイヤをくっつけたユニサイクルだ。次いでタイヤが前後に移動するトランスフォーミング・バイク、「Uno 2」を開発。アメリカの科学誌などで注目を集めたのである。

そして最新版「Uno 3」では前方に、格納可能な1輪を加えた3輪車に進化。走行したまま前輪の出し入れが可能となっている。

このバイクを作るきっかけになったのは、ギャラック氏の中国訪問だった。5年前、彼は父親と共に北京、上海、香港を訪れたのだが、そこで見たものはバイクから出る大量の排気ガスだったのである。街の空を覆い尽くすほどの排気ガスにショックを受けた彼は、大学を休学して排気ガスの出ない電気バイクの作ることを決心。「The Evolution of UNO」の開発に取りかかったという。

同社は年内に、ヨーロッパ・アジアの市場に進出する計画だ。販売価格は4000〜7000ドル(約33〜58万円)を予定しているとのことである。ギャラック氏の狙い通り、環境保全に一役買うことができるのだろうか。日本で見られる日も、そう遠くないのかも知れない。

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