アキバ総研さんより
http://akiba-souken.com/article/anime/16967/






アキバ総研が実施した、2013春アニメの満足度ランキングの結果をご紹介。

このランキングは、2013夏前に放送が終了したTVアニメ作品(=放送継続中の2クール作品は含まない)のうち、ユーザーが「おもしろかった!」「見てよかった!」と感じた作品への投票をまとめたもの。受け付け期間は2013年6月28日〜7月11日。投票総数は1,513票だった。

見事1位に輝いたのは、ラノベ原作の新作モノ「はたらく魔王さま!」。勇者に敗れて現代にやってきた魔王が生き延びるために"マグロナルド幡ヶ谷駅前店"でフリーターとして労働する姿を描いた新感覚の庶民派ファンタジーで、第1話のデキの良さで一躍今期の主役候補に。放送開始前ランキングでは7位、放送開始後ランキングでは2位の「進撃の巨人」に70票差をつけての1位、そして今回の放送終了後ランキングでは「進撃の巨人」不在ながら2位に140票差をつける"ダントツ"の1位ということで、力の違いを見せつけた。

2位は、同じくラノベ原作の新作モノである「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」。ぼっち男子高校生・比企谷八幡が強制的に入部させられた「奉仕部」で一風変わった美少女たちと繰り広げる学園ラブコメ…なのだが、ストーリー展開における盛大な"間違い"っぷりが特徴となっている。こちらも、放送開始前:13位→放送開始後:6位→放送終了後:2位と放送を重ねるごとに評価を高めていった。

わずか7票差での3位は、オリジナルの新作モノ「翠星のガルガンティア」。春は"オリジナルのロボットアニメ"が3作あるという珍しいシーズンだったが、「革命機ヴァルヴレイヴ」を抑えてのトップ3入りとなった。ちなみに、「革命機ヴァルヴレイヴ」は約20票差の4位になっている(※「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」は2クール作品なので今回は投票対象外)。

このほか、新作モノだと、「変態王子と笑わない猫。」「ゆゆ式」「波打際のむろみさん」「デート・ア・ライブ」がトップ10入り。数少ない2クール作品である「ちはやふる2」は6位にランクインし、あらためて底力を示した。

以下、トップ10。11位以降は、http://akiba-souken.com/anime/vote_ranking/vote_result/19/にて。

2013春アニメの満足度ランキング トップ10


"★"=オリジナル作品。"☆"=新作モノ。無印=続編モノ。



1位: はたらく魔王さま!  ☆303票 (放送開始前7位)
2位: やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。  ☆167票 (同13位)
3位: 翠星のガルガンティア  ★☆160票 (同5位)
4位: 革命機ヴァルヴレイヴ  ★☆141票 (同8位)
5位: 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。  126票 (同3位)
6位: ちはやふる2  81票  ※2013冬からの2クール作品、2013冬の放送開始前1位
6位: 変態王子と笑わない猫。  ☆81票 (同10位)
8位: ゆゆ式   ☆56票 (同20位)
9位: 波打際のむろみさん  ☆54票 (同22位)
10位: デート・ア・ライブ  ☆45票 (同11位)

http://akiba-souken.com/article/anime/16967/







「はたらく魔王さま!」は原作のラノベを知らずに見た人間だが、「おいおい、こいつらどうなるの?」っと、物語を楽しむに必要不可欠な要素が多く盛り込まれていた。

ネタバレになるが、1話でファンタジーの世界から、こちらの現実世界に来た魔王達はファンタジー世界で出来た事(魔法で空を飛んだりする事など)がこちらの現実世界では出来なくなっていた。あげくに突然倒れ、病院の待合室で「はぁ…まさかこの身体、食事が必要だったとは…」栄養失調でうなだれる魔王の姿に、今まで下等生物と扱ってきた人間という生き物を実体験経て理解した魔王の姿を見た。


https://twitter.com/atsuji_yamamoto/status/350915507332988928


このTwitterの様に、魔王や勇者のその先どうなってゆくのかが見たくなった。

この方法は今期人気作品になっている、「進撃の巨人」でも使われている。
「立ち向かったところでたかだか一人の人間の力では勝ち目の無い、大きな力の前に足掻く登場人物」が描かれる。
過去では「バトル・ロワイヤル」、今なら「ダンガンロンパ」でも使われている用法で、残酷な現実と戦ったり逃げたりする姿は視聴者には感情移入のしやすさがある。

が、その反面「キャラクターの死」有りきな物語になるので、生々しい死が描かれれば描かれるほど、見る側の精神の負担も大きくなる。

その点、この「はたらく魔王さま」は、現実世界では死者は出ない。
作中ではいつ死者が出てもおかしくない事は多々起こるが、そのたびに魔王が力を取り戻し、その強力な魔力を使い「この世界には恩がある」と、現実世界の人々を助けるのである。

そういった善良な登場人物の姿は全編を通して安心して気兼ねなく見られるのは実際とても大きな強みだ。
また、天界の天使といった宗教上では大それた存在も、コンビニのバイトの兄ちゃんにカラーボール投げつけられて退散したりするといったコミカルかつシュールなシーンが多いのも特徴だ。

どこにでも転がってそうに見えて、実際の所はこういった部分でバランスのとれた作品はなかなかお目にかかれない。
この2位と差の票数もそこから出たのではないだろうか。