【逝くぜ東北】ゼネコン→下請け→孫請け→曾孫請け→福島除染作業員(日当:1000円)【コリャタマランラン】
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より抜粋
■福島除染作業:おかず野菜だけ 手当除くと日当1000円
野菜をゆでただけの夕食、1人当たり2畳で寝起き……。東京電力福島第1原発事故に伴い福島県で進む国直轄除染の作業員が、
過酷な労働環境に置かれている。その対価は危険手当を除けば実質ただ働きで、つじつま合わせの「契約書」に署名を迫られるケースもある。
ゼネコン中心の元請けから、幾重にも下請けが連なる構造の下、末端の作業員にしわ寄せが及んでいる。
(中略)
作業は、原発から20キロ圏内の急斜面での草刈りだった。商店などは近くにない。会社側が用意した昼食は、具のないおにぎりと漬物だけ。
食事を作る女性に尋ねたら、朝食は100円、夕食は200円で賄うよう会社側に指示されていたという。
「力仕事なのに信じられないほど待遇が劣悪だった」と男性は憤る。
今年2月には福島県川内村で作業員(当時54歳)が作業中に倒れ心筋梗塞(こうそく)で死亡するケースも起きた。
男性に仕事を紹介してくれた知人は「道路脇の草刈り。宿泊2食付き、日当1万1000円」と言っていた。実際その額を受け取ったが、
国直轄除染は国から、日当とは別に危険手当1万円が支払われることになっている。
危険手当を差し引くと会社側が作業員に支払うのは実質「日当1000円」。県内の最低賃金(5500円)の5分の1にも満たない。
働き始めてから約1カ月後、日当欄が空白の「契約書」に会社からサインを求められた。
同僚の契約書には▽額面計1万5700円▽宿泊・食費計4700円を控除▽手取り1万1000円−−と書かれていたという。
3次下請けに当たる会社は取材に「危険手当を上乗せして支払っていたが、控除の労使協定なしに食費と宿泊代を天引きしていた」と答えた。
作業員への支払いが中抜きされる多重下請け構造。ある建設業者は「うちに下りてきたときには危険手当分はなくなっていた」と証言する。
この建設業者は知人の業者に仕事を丸投げしたといい「給与をたたかないと(削らないと)利益が上がらない。
結局元請けのゼネコンがもうかる仕組みだ」と嘆いた。
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20130405k0000m040089000c.html
ピンハネの図
除染作業員が会社側にサインを迫られた労働契約書=田鍋公也撮影